「NEDO研究開発プロジェクトにおけるリスクマネジメントの高度化のための調査」は、時間軸の長い研究開発プロジェクトが、研究開発の成功を達成した後に、売上・利益・社会的インパクトなどのアウトカムを達成するまでのリスクマネジメント手法を調査したものです。DDP(Discovery-Driven Planning:仮説指向計画法)を手法の参考として、以下の4プロジェクトを対象として調査が実施されました。
・AI チップ開発加速のためのイノベーション推進事業
・革新的新構造材料等研究開発
・ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト
・高効率な資源循環システムを構築するためのリサイクル技術の研究開発事業
研究開発プロジェクトの成功にとどまらず、その先の成果(アウトカム)の実現に関心をお持ちの方に、是非ご一読をお勧めいたします。本調査の成果報告書は、NEDOの成果報告書データベース(ご利用は無料ですが、登録が必要です)で公開されています。
本調査は2023年度のNEDOの公募事業で、弊社が実施者として受託しました。本調査では、弊社が開発・販売している投資評価・管理クラウドDeRISKを使用しました。
■タイトル:2023年度成果報告書 その他契約(評価部)/NEDO研究開発プロジェクトにおけるリスクマネジメントの高度化のための調査
■報告書管理番号:20240000000695
■和文要約
この調査では、NEDO研究開発プロジェクトにおけるアウトカム達成のためのリスクマネジメントを強化し、マネジメント全体の高度化に貢献することを目的とし、プロジェクト立案時においてアウトカム達成に向けて考慮すべきリスクを「特定」し「分析評価」する手法をとりまとめた。また、プロジェクト実施中にリスクを「見直し」、「再評価」して「対応を準備・実施」する手法もとりまとめた。
具体的には、アウトカム達成までのリスクマネジメント手法を、1.情報収集 2.マクロ環境分析 3.仮説ストーリー分析 4.インフルエンスダイアグラム作成 5.アウトカム達成リスク定量評価モデル作成 6.仮説一覧表 7.感度分析 8.シナリオ分析 9.リスク分析 10.マイルストン計画策定という10のプロセスに整理した。その上で、NEDOと相談して選定したプロジェクトに対して、このリスクマネジメント手法を適用して、手法の有用性を調査した。すなわち、様々なプロジェクトに対して当該手法が適切に機能するのかどうかの観点からの調査・分析であり、個々のプロジェクトの成否を論じるものではない。
本調査では、どのようなプロジェクトにも適用できるような汎用性の高い基本的な手法の確立を目指し、あえてプロジェクト関係者へのヒアリング等を実施せず、NEDOホームページ上で公開されている情報のみを分析した。その結果、定性・定量両面の分析を活用したアウトカム達成までのリスクマネジメントの実務に貢献可能な手法を示した。本手法により考慮すべきリスクを一定以上特定し評価分析できると考えられる。
なお、NEDOホームページで公開されていない様々な情報を考慮することで、アウトカム達成までのリスクマネジメントをより高い精度で実践できると考えられる。
▼成果報告書データベースはこちら
https://seika.nedo.go.jp/pmg/PMG01C/PMG01CG01
登録・ご利用は無料です。