「AIに意識が芽生えた」*1
昨年Googleの技術者が開発中のAIに意識があると騒ぎ立て世間を賑わせていました。しかしその直後、もうお試しの方もだいぶいらっしゃるかとは思いますが、類似のソフトChat GPT(GPT3)の公開は昨年の11月に無料で公開されました。
「AI」と呼んだときに期待されている機能もだんだん期待値が上がっており、一昔前であれば音声入力AIも出現当初はそこそこ喜ばれたものですが最近はAI扱いを受けなくなってしまいました。
最近一躍有名になったChatGPTは大規模言語モデルと呼ばれるものの一つで、大量の文字データから、回答を推測するというものです。ChatGPTさん本人に聞くといくらでも答えてくれますので技術的な細かい話はChatGPTさんにおまかせすることにし、ここでは皆様に面白がられそうな使い方を一つ紹介いたします。
一つ最近のAIに有望とされている使い方の中で、壁打ち相手というものがあります。
将棋で活躍されている藤井棋士もAIを練習相手に戦い方を研究しているようですので(*2)、その話し相手版ということになります。
ここで仮想的に「汎用ヒト型ロボ」の事業化を議論してみようと思います。
多少長くなりますが、汎用ヒト型ロボットの使い方について、①〜④の質問をしてみました。
【Chat GPTとの会話】
①ヒト型ロボットを開発するに当たり、最も利用されるシーンはどういったものが考えられますか?5つ程度優先度順に教えてください。
ヒト型ロボットは、さまざまな分野で利用される可能性があります。その中でも、特に利用される可能性が高いシーンを5つ挙げます。
1.介護・福祉 高齢化社会の到来に伴い、介護・福祉の分野での人手不足が深刻化しています。ヒト型ロボットは、介護・福祉の分野で、介護士の負担を軽減したり、高齢者の生活をサポートしたりするために利用される可能性があります。
2.製造業 製造業では、人手不足や労働災害のリスクを軽減するために、ヒト型ロボットが利用される可能性があります。ヒト型ロボットは、人間と同じように作業を行うことができるため、製造業における生産性の向上に貢献することができます。
3.建設業 建設業では、危険な作業や重労働をヒト型ロボットに代替させることで、労働災害のリスクを軽減し、生産性を向上させることができます。また、ヒト型ロボットは、人間が到達できない場所での作業を行うこともできます。
4.農業 農業では、ヒト型ロボットを用いて、農作業の自動化や効率化を図ることができます。また、ヒト型ロボットは、農作物の収穫や選別、梱包などの作業を行うこともできます。
5.災害救助 災害救助では、ヒト型ロボットを用いて、被災者の捜索や救助、瓦礫の撤去などの作業を行うことができます。また、ヒト型ロボットは、被災地での情報収集や伝達を行うこともできます。
これらのシーンは、ヒト型ロボットが利用される可能性が高いほんの一例です。ヒト型ロボットの技術がさらに進歩すれば、さらに多くの分野で利用されるようになると考えられます。
②利用シーンのうち、介護・福祉の分野とありましたが、人間に変わるロボットを発売したとして、10年後にはどの程度の規模の市場になると思いますか。
人間に変わるロボットが発売された場合、10年後には介護・福祉の分野で2兆円以上の市場規模になる可能性があります。
現在、介護・福祉の分野では、介護職員の不足が深刻化しています。厚生労働省の調査によると、2025年には介護職員が約34万人不足すると予想されています。この人手不足を解消するために、介護ロボットの活用が期待されています。
介護ロボットは、介護職員の負担を軽減し、質の高い介護を提供することができます。また、介護職員の不足を補うためにも役立ちます。
人間に変わるロボットが発売された場合、介護職員の負担をさらに軽減し、質の高い介護を提供することができます。また、介護職員の不足を補うためにも大きく貢献することができます。そのため、10年後には介護・福祉の分野で2兆円以上の市場規模になる可能性があります。
ただし、人間に変わるロボットを開発・製造するには、多くの課題があります。ロボットは、介護職員と同じように、介護を受ける人の身体的・精神的ニーズを理解し、それに応じた介護を提供する必要があります。また、ロボットは、介護を受ける人の安全を守り、怪我をさせないようにする必要があります。
これらの課題を克服することができれば、人間に変わるロボットは、介護・福祉の分野で大きな役割を果たす可能性があります。
③10年後には介護・福祉の分野で2兆円以上の市場規模になる可能性があります。 とありますが、2兆円と考える理由を説明してください。
10年後には介護・福祉の分野で2兆円以上の市場規模になる可能性がある理由は、以下のとおりです。
●日本の人口は減少していますが、高齢者の割合は増加しています。2025年には、65歳以上の人口が総人口の28.4%に達すると予測されています。
●高齢化に伴い、介護を必要とする人が増えています。2025年には、要介護者数は約700万人に達すると予測されています。
●介護保険の給付額は年々増加しています。2020年度の介護保険の給付額は約30兆円に達しました。
●介護・福祉の分野では、ICT技術の活用が進んでいます。ICT技術の活用により、介護の効率化や質の向上が図られています。
これらのことから、10年後には介護・福祉の分野で2兆円以上の市場規模になる可能性があると考えられます。
④前述の「10年後には介護・福祉の分野で2兆円以上」はどういう計算で2兆円となるか教えてください
10年後には介護・福祉の分野で2兆円以上になるという予測は、厚生労働省が2019年に発表した「社会保障審議会 介護給付費分科会 介護保険の将来推計に関する報告書」に基づいています。この報告書によると、2040年には介護保険の給付費が約20兆円に達すると予測されています。これは、2020年の介護保険の給付費の約1.5倍に相当します。介護保険の給付費は、高齢者の増加に伴って増加していくと予想されています。2040年には、65歳以上の人口が約3,900万人に達すると予測されています。これは、2020年の約3,600万人から約10%増加することになります。高齢者の増加に伴って、介護を必要とする人が増加していくと予想されています。そのため、介護保険の給付費も増加していくと予想されています。
2040年の介護保険の給付費が約20兆円になると予測されていることから、10年後には介護・福祉の分野で2兆円以上になるという予測が立てられています。
————————————<終わり>————————————
いかがでしょうか?①②③④の質問を通じて、ロボットがどういうものかは話していませんが、ある程度ニーズについての予測についての会話をすることができました。また同時に④の反応からちょっと苦手なところも見えてきたのではないでしょうか?
●知識問題はとても得意
●オープンな質問もある程度答えてくれる
●答えにたどり着く過程を表現するのは苦手な場合もある
かつてインターネットアクセスが自由にできるようになり記憶力の重要性が下がったとき同様、ツールの発展で重要な能力がまたシフトしつつある様に思えます。
翻訳、要約、壁打ちなどできるようになったことで、一部の仕事にかかる時間が節約できるようになった一方、更に次に進むにはその空いた時間をさらに別に振り向けることができます。
皆さんは「これは人にしかできない」と思われていた仕事がどんどん自動化されたとき、人間は何に時間を使うようになると思われますか?
ぜひ会社帰りの電車中での話し相手代わりに遊んで見ていただければ幸いです。
以下がお試しできるサイト。
https://bard.google.com/
https://chat.openai.com/
<余談>
余談ですが、知識では無双に近いAIも以下のような質問はまだ苦手なようです。
【質問】
天使は常に真実を述べ、悪魔は常に嘘をつく。A. Bの二人がいて、それぞれ悪魔か天使であることは分かっているがどちらかはっきりしないAがこう言った。「私が天使ならば、Bも天使です。」 このとき、A, Bがそれぞれ天使か悪魔か教えてください
【ChatGPTの回答】
Aの発言は次の条件を含んでいます: 「私が天使ならば、Bも天使です」。
これに基づいて、以下の可能性を考えることができます:
Aが天使の場合:
Aが天使である場合、Aの発言は真実でなければなりません。つまり、「私が天使ならば、Bも天使です」という発言は真実である必要があります。
したがって、Bも天使であることが確定します。
Aが悪魔の場合:
Aが悪魔である場合、Aの発言は嘘である必要があります。つまり、「私が天使ならば、Bも天使です」という発言は嘘である必要があります。
したがって、Bが天使であるとは限りません。
結論として、Aの発言により、Bが必ず天使であることが確定します。ただし、Aが天使か悪魔かについては、情報が与えられていないため確定できません。
答えは解説サイト参照
正解参考:https://examist.jp/legendexam/2004keiou/
注釈
*1 https://www.engadget.com/blake-lemoide-fired-google-lamda-sentient-001746197.html
*2 https://www.nhk.jp/p/gendai/ts/R7Y6NGLJ6G/blog/bl/pkEldmVQ6R/bp/pRNn34yB3R/